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2012/01/25

おもしろい本見つけた!『ダーウィンと出会った夏』

Hon_dawin

この物語は、1899年、あと1年で1900年になろうというアメリカ南部地方テキサスの町でのお話です。

『ダーウィンと出会った夏』

11才の少女キャルパーニアは、7人きょうだいの真ん中でただ一人の女の子。
母親からは、家事や手芸をおぼえて、社交界デビューする娘らしさを期待されています。

でも、キャルパーニアは、家の近くの小さい虫やミミズたちに注目するような女の子。
大好きな兄ハリーから、「観察ノート」にすれば、とノートをわたされてからは、なおさらでした。

そして、バッタの変種のようなものに出会って、もしかしたら、食事のとき祖父が話していたダーウィンの『種の起源』という本になら載っているかも、と、口実をつくって町の図書館に借りに行きます・・・

祖父は家の変わり者と言われていて、実験室にこもって、ペカンの蒸留酒の研究をしていて、書斎もあるのですが、孫たちにとっては近寄りがたい存在でした。
キャルパーニアもバッタのことを思い切って聞きに行くのですが、自分で考えるように言われてしまい、『種の起源』を読もうと考え付いたのでした。

実は『種の起源』は、1859年に出版されているのです
つまり、物語の中では、たった40年前ということ。

ちなみに、南北戦争は、1865年、つまり34年前に終わっています
キャルパーニアには生まれる前のことですが、両親のような大人世代にとっては、まだ記憶も生々しい時でしょう。

ところが、図書館では、『種の起源』のようなけがらわしい本は置いていない、というけんもほろろの扱いをうけて、キャルパーニアは大きく傷つくのです。
当時から、この進化論を説いた本は、宗教的反対にあったり、問題視されていたのですね。

しかし、バッタのなぞを自分で解くことができ、おじいちゃんに報告に行くと、思いがけず、おじいちゃんが書斎にあった本を貸してくれるのです。

『種の起源』・・・なんと、自分のうちにあったのです

しかも、おじいちゃんは、ダーウィンにアメリカ南部のアルマジロのはく製を送って文通をしたことがあるというから、キャルパーニアはおおいにおどろきます。

それからキャルパーニアは、おじいちゃんといっしょに過ごして、自然科学研究の基礎を学んでいきます。

そしてある日、「新種」らしき植物を二人は発見し、その鑑定をしてもらうためにスミソニアン博物館に写真をおくります・・・

そうした日々が、きょうだいの巻き起こすさまざまな事件とともに、ユーモラスに語られます。

おじいちゃんとの日々にますます親密さと楽しみを得て、科学者になりたい、大学に行きたい、おじいちゃんといっしょにいたい・・・とキャルパーニアは自覚するようになります。なのに、苦手な家事を覚えさせられるのに時間をとられたり、いずれは結婚して家庭をもつという生き方しか許されないと知ったり、キャルパーニアの悩みは深まり、もがきます。

物語の終わりは、キャルパーニアの将来がどうなるのかは書いてありませんが、さわやかなものになっています。

キャルパーニアが大学に進学したいと両親に訴えるときがくるのは、1905、6年でしょうか。

お話の中では、初めて「電話交換手」という女性の仕事ができたことや、初めてコカ・コーラを飲んだことなどもあり、時代のおもしろさも描かれています。

はたして、時代は、キャルパーニアにとっていい方向に風が吹くのでしょうか・・・?
そんなふうに考えさせられて終わります。
『赤毛のアン』『若草物語』などが好きな方に、新しい少女小説といえるでしょう。

寒い毎日、古き良きアメリカの夏をしのびながら読みましたーcoldsweats01

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