おさるさん
といっても、タイの古典『ラーマキエン』に登場するヒーロー、白いサルのハヌマーンのことです。もともと『ラーマキエン』はインドの『ラーマーヤナ』が東南アジアに伝わってできたタイバージョンなのです。で、私ったらいつもタイの子どもの本の話をするとき、「タイの文化はインド文化の影響をうけているから」うんぬんと、えらそうにしゃべっているのですが・・・実はインド文化のことなんか全然知らないー、ということに気がつきました(笑)。それで今、ぼちぼちと硬軟とりまぜたインドに関する本を読んでいます。連休は神戸の実家に帰省したのですが、往復新幹線で読んだのが小熊英二『インド日記 牛とコンピュータの国から』(2000年 新曜社)。まあまあ新しい情報でしょ。
その中にありました。デリーでは、ハヌマーンは「風邪に効く神様」として庶民が拝んでいる人気者とか。風邪・・・???
まあ、それでなくても、ハヌマーンは『ラーマキエン』の中でも人気者。主人公ラーマ王子の軍勢に加わってから、この白いサルの将軍は、知恵と神通力で大活躍するのです。たとえば・・・
島から島へ、体を大きくして横たえて、しっぽを架け橋にして、サルの部下たちを渡す。
もっと体を大きくして、ラーマ王子の宮殿をすっぽり口の中に入れて、攻撃から守る。
そして、いろいろな鬼やら敵をやっつけるのですが、ときには・・・敵としてやってきた人魚をうちまかしたのですが、なぜかラブラブモードになって、二人の間には人魚ならぬサル魚の子供が・・・(エメラルド寺院のラーマキエンの壁画にも描かれています)。
そして、悪玉であり10の顔を持つトッサカンの魂の箱をさがしだして、滅ぼすのに一役かうのもハヌマーンなのです。
『ラーマキエン』は、現在のタイのラーマ王朝の代々の王様が、きちんと文章にされたものです。ラーマ王子はラーマ王朝の王様の前世のお姿であるとして。ですから不敬にあたらないようにへたにさわることはできません。でも、次のようなところに登場しているそうです。
日タイ合作で作られた、ウルトラ6兄弟がハヌマーンとともに戦う映画。(著作権の侵害の問題で係争中らしい)
『風に乗ってきたメアリー・ポピンズ』などの作者P.L.トラヴァースの日本未訳の短編。
この二つ、ぜひ入手して見てみたいものです(できれば安く~~)。情報をご存知の方、ぜひお寄せください。
そして、もちろんハヌマーンが中国にわたって孫悟空に変化していったのですよね。
タイではロッブリーという町がサルの町として有名です。しかし実際のサルって、けっこうこわいですよねー。
(プロフィールから行ける私のホームページの『ラーマキエン』の章もよかったらごらんください)
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